Icecatブラウザーを使ってみる

・Icecatブラウザー

 ウェブブラウザー「Firefox」から派生したブラウザの一つに「Icecat」と呼ばれるブラウザーがある。IcecatはDebian(UbuntuのベースとなるOS)に搭載されるfirefoxブラウザーがライセンスなどの対立によって「Iceweasel」に改名していたのと同時期に、Debianの推奨するGPLライセンスに完全に従うようにFirefoxを改変させてできたブラウザで、ライセンスなどの対立が終了し、Iceweaselの名称がFirefoxに戻された後も、下火にはなったものの開発が続けられているブラウザである。
 Icecatは現在は主にプライバシーの保護を重視したブラウザになっており、プライバシーの保護に関する拡張機能が既定で数多くインストールされている。

・Icecatのインストール用パッケージ

 Wikipediaの記事(2024年3月10日確認)を参照すると、最終のリリースが2019年で終わっているように見えるが、実はそんなことはなく、こちらのサイトで開発が継続されていることが確認できる。(単に公式がインストールできるパッケージとしてリリースしたもののうち最後のものが2019年のものであるだけである。)インストールするにはソースから自らブラウザを組み立てる必要があったが(※1)、最近、icecatbrowser.orgというサイトですでにパッケージ化されたブラウザをダウンロードできるようになったので、こちらのサイトからダウンロードしたファイルでインストールしてみることにした。

(注意:筆者はicecatbrowser.orgにおいてあるパッケージがソースと同じように組み立てられているかどうかを確認していないので、セキュリティの観点から危険だと思うのであれば利用をお勧めしない。)

※1 Windowsではchocolatelyというソフトウェアを入れることでインストール可能だった模様

・Icecatを使ってみる

起動時の外観は下の図の通り。(Linux-Mint 21.3で実行)(勿論Windowsとかでもインストール可能)

↓既定でインストールされている拡張機能。主にJavaScriptの実行を制限するものが多い。

既定の検索エンジンはDuckduckgo。Javascriptの実行を制限するので、当サイトのようにJavaScriptがほぼ見られないサイト(左下の時計とアクセスカウンタと数学系の記事のmathjaxぐらい)であれば表示のスピードに問題がないが、Javascriptを多用する最近のサイトは表示に時間がかかったり、うまく表示されなかったりするかもしれない。(勿論それだけ他のサイトに自分の情報が送られることが防がれるが。)
記事作成日:2024/03/10
情報最終更新日:2025/09/06
執筆:虚時間fλ